捕まれた手首が、すごく熱くて、冷たい雨を感じさせない。

すっかり暗くなった外は、昼の顔から夜の顔へと姿を変えていた。
どんどん路地裏を進んでいく、知りあいがいないか、すれ違う人の顔を一生懸命見る。

誰か助けて―