ほうけている私に、女の人はイライラした様子で、中にある洋服一式を私に向かって投げた。

「私が帰ってくる間に着替えてなかったら真っ裸でステージ立たせるからね!!」

そう言い放って、ドアの向こう側へと消えていった。
真っ裸…意味分かんないけど真っ裸はいやだ。
濡れた服を全部脱ぐと鏡に私の裸がうつった。相変わらず汚い身体。至る所に治りかけや新しい切り傷がある。

嗚呼、やっぱりこれは私なんだ―

投げられた洋服をひろいあげて着る。ワンピースは着れた。上着も着れた。
ぐちゃぐちゃの顔もどうにかしなきゃ。これで外を歩いたら、本当にアブナイ人になっちゃう。