ただ泣いて謝るお母さん。
ちゃんと話してよ…。何があったのか、何で出ていったのか、ちゃんと説明してよ…。
「…お母さん。お願いだから、ちゃんと話して。じゃなきゃ私、お母さんと一緒に住めないよ。また捨てられるのは嫌だよ…」
「何から、話したらいいか…ごめんね…ごめんね……」
「小山さん、ゆっくりでいいですから、少しずつ話してあげてください。亜美ちゃんも、お母さんがいない３年間、ずっと辛いのを我慢してきたんですよ」
「ごめんなさい…本当にごめんなさい……。３年前の、あの日ずっと後悔していたの。亜美も早織も花梨も３人とも連れて家を出たかったけど、小さな花梨を育てながら、あなたたち２人を育てるのは出来ない。逆に辛い思いをさせてしまうって、私勝手にきめてしまって……」
「お母さんは、何で出ていったの？お父さんと別れたかったの？耐えられなくなったの？」
「それは…」
また深く黙り込んでしまった。言えないようなことなの？言いたくないことなの？