「ともちゃん、おいで絵本読んであげる」
ともちゃんは、お気に入りの絵本を持って膝の上にちょこんと座ると。
クルリと、こちらを向いて笑った。
「どうしたの?」
「亜美お姉ちゃんが、本当のお姉ちゃんだったらいいのになぁ」
「えぇー全然優しくないよ?怒ってばかりのお姉ちゃんでもいいの?」
「だって、ともちゃん。亜美お姉ちゃんが大好きだもん」
「嬉しいなぁ。私もともちゃん大好きだよ~いい子だし、かわいいもん。本当の妹みたいに思ってるよ」
花梨と、一歳しか代わらないし、きっとこんな感じなんだろうな。
絵本を読んであげると、足をパタパタさせて鼻歌まで歌って。すごくご機嫌。かわいいなぁ。
花梨…大きくなっただろうなぁ。私の事なんて分からないだろうけど。早く会いたいな、抱っこしてあげたい。