待ち合わせの時間ギリギリに街について友達の姿を探した。

私に気付いたのか、友達は大きく手を振りながらパタパタと駆け寄ってきた。

「美沙〜待ってたよ!」
「待たせた?ごめんね」
「ううん、大丈夫!」

この友達は、ありさ。
同い年だということいがい、お互いのことは、ほとんど知らない。

ありさは、街で出会った子で、いつからか一緒に身体を売るようになっていた。
どこから客をつかまえてくるのか、値段をどうやって決めているのか、全く知らないし、興味もない。
だけど、毎日生きていくためのお金を工面するためには、身体を売るしかなかった。