「ごめんね」



そう言って優しく私の頬に触れた



切なげにゆれる卓哉の瞳








「傷つけるつもりじゃなかったんだ」



何度も謝って私を見つめる






私には・・・どうして謝ってるか分からない



ひとつの理由しか浮かび上がってこない








「卓哉は優しいね」



嘘つきだけど、馬鹿な人だけど優しい人だね




今まで気づいてたのに黙ってたんでしょ?




知らないフリしてくれてたんでしょ?