オーディション当日。


沢山の人がいる中で、私は一人大きく深呼吸する。



心臓がドクドクしてる。



これを逃したら、
もう二度とチャンスはない。


それだけは、絶対に嫌。



落ち着け。落ち着け。
大丈夫。大丈夫。



「それでは、一番から入って下さい」



オーディションが始まった。



私は、133番。

まだ、時間はある。



夢に近づく審査まで、

あと、何時間?


胸の鼓動が止まるまで、

あと何分?


刻々と時間は流れる。


「それじゃあ・・・133番さんお願いします」

「・・・はい」



夢に近づく審査まで、

あと5秒。



(この扉の向こうで、未来が決まる。)