「慎ちゃん。幸せになってね?」


「…うん。」


「慎ちゃんが伊織さんの側で年を重ねて…、命が終わりを迎える時には私が慎ちゃんを向かえに行くね。」







そう言って。

イブは俺の頬に触れるだけのキスをすると

俺を光の階段へと導いた。






「またね、慎ちゃん。」

「うん、イブも元気で。」

「クスクス、うん。」








イブにバイバイをしながら光の階段を降りていくと、ぽっかりと大きな光の穴が開いていて。



そこに飛び込んで目を開くと……







「おはよう、桐谷慎。」








2010年の12月25日に戻って来ていた。