イブがクルンと腕を回すと。 夢の世界の中に光の階段が現れた。 「慎ちゃん、この階段を下がっていけば伊織さんの世界に帰れるよ。」 「上がったら?」 「私のいる世界にいっちゃう。」 そう言って。 イブは複雑そうな顔をして俺の手を取る。 「戻る…よね?」 「うん、今はまだ死にたくないな。」 そう言って、イブの頭をポンポンと叩くと。 イブは俺の体をギュッと強く抱きしめた。