「仁、オマエは自分の為にその星が欲しいんだ。違うか??」



「違う!!」


「本当にそうか?
高宮はどうしてもそれが欲しいと言ったのか?それじゃなきゃダメだ…って一言でもアイツが言ったか??」


「………。」









仁は…俺によく似てる。

だからわかる。

アイツは高宮の為じゃなく、自分の為にあの星が欲しいんだ。








「仁。オマエは高宮が世界で一番喜ぶモノをあげたいって思ってるんだよな?
だからその星が欲しいんだ。違うか??」






そう尋ねると。

仁は黙ってコクンと頷く。






「当たり前だろ!?母さんには慎よりも美織よりも一番スゴいプレゼントをあげたいよ!!!」






そう言って。

仁はクリスマスツリーの上でグズグズと泣きはじめる。






バカだな、仁。

オマエは何にもわかっていない。








「仁。高宮が世界で一番嬉しいと思えるプレゼントは一つしかないよ。」