「ホントに?」 信じられないという顔をして俺を見つめる、仁。 「あぁ、そんなに好きなら買ってやるよ。 だけど…高宮と美織には内緒だぞ?」 アイツの目線まで腰を落として。 茶目っ気たっぷりにウィンクをするとアイツはパァァと顔を綻ばせた。 「ありがとう、慎っ!!!!!」 そう言いながら、俺の胸の中にドンッと飛び込んできた仁は何よりも愛しくて。 自分の中に芽生えた、こんな感情に驚いた。