はあっ、はあっ・・・。

放課後、全速力で階段をかけ降りる。

侑斗があの紙切れに気付く前に帰らなきゃ!

侑斗の前で泣きたくない。

優しいこと言われたら許しちゃいそうだし・・・そんなの絶対嫌だ!


急いで自分の下駄箱を開けて、靴を取り出す。


ぴらっ

何か4つ折りの紙切れが落ちた。


焦りすぎて下駄箱間違えた?

そう不安になって番号を確認する。

やっぱり自分の下駄箱。

私に・・・?もしかして侑斗から?

期待と不安で紙切れを拾った。


ふう・・・

深呼吸して気持ちを落ち着かせる。

心の準備が出来た私は紙切れを静かに開いた。