春蘭学園の恋愛事情


「先輩?
離してくれますか?」

後ろを向いて
やっと顔を見ると、
コイツは困った
ような顔をしていた。

その全てが愛しくて、

「先輩? …きゃっ」

俺は腕を引っ張り、
何も言わずに抱きしめた。
初めて包んだ
コイツは思って
いたより小さくて。

「先輩?」

困ったまま俺の
ことを呼ぶコイツが
やっぱり愛しくて。

もう何処にも
行かないように、
離れて行かないように、
強く、強く抱きしめた。