辿り着いたのは、 人の気配のない裏庭。 「すいません先輩、 …痛いです。」 無意識にあいつの 腕を掴む強さが 強くなっていたらしく、 困ったように言ってきた。 だが俺は離さない。 もう離したくない。 離したらコイツは 俺からふわふわと 離れて行ってしまいそうで。 無防備なコイツを 違う男に取られて しまいそうで。 バカで、鈍感で、 どうしようもない俺に 愛想を尽かせて遠くに 行ってしまいそうで。