次の日からも私と佐野先輩は

何事もなかったかのように部活をした。

多分、あんまり気にすると演技に支障が出るからって

先輩が気にかけてくれてるんだと思う。

演劇祭まで、あとホント少ししかない。

さらに磨きをかけないと、今年初めてできたこの学校の演劇部は

他の優勝候補…ましてやどこにも勝てない。


「さぁ、磨きをかけるぞ。今日はペア練をする」

ペア練は、ペアで練習すること。

私はいつも佐野先輩とだから…

佐野先輩とだよね??

「前と同じでいいよね??」

千晴先輩がそう言った。

「いや、変える。」