ペタペタと歩く音だけが廊下に響く。
「鹿島。ついたぞ。」
ぼーっとしていると先生に声をかけられた。
綺麗とも汚いとも言えない準備室。
コーヒーの匂いが充満している。
「ソファーんとこに降ろすぞ。」
「あ、はい。」
ゆっくり、ゆっくり、とあたしを降ろす。
あたしは、ゆっくりソファーに座る。はずだった。
ゴキッ
鈍い音がしたのと同時に聞こえた悲鳴。
「いってぇぇぇぇぇ!!!!!」
ぼすっとソファーに倒れてしまった。
先生は何とも言えない痛みに顔を歪めている。
「先生…大丈夫…??」
「いてーよ!!!」
そう、だよね。
痛いよね。

