彼女のご機嫌




――…そんなの知らないよ。分かんないよ。


「はーい♪ここにいる皆さんちゃんと聞きましたねぇ?って事で、女子の皆さん!!この猫被りだけど楓君が好きならアプローチしてね♪♪あ、杏奈を好きなヤツは……いないか♪」


「幹うっさい!!」



「ま、告白したいならどーぞですから♪」



「え?本当に良いの?」



女子の方からそんな声が聞こえた。良いわけないだろーがあ~!


「全然いいよー♪」


幹はピースしながら言う。


「じゃ、あたし頑張ろ!」



「あたしもー!」



女子達は騒ぎ出す。あたしと楓はただ目を見開いていた。