「うわあああ!」
「(ビクッ)」

幽霊がいた。

「あ、来たね!体は大丈夫?」
「…(コクン)」
「え、えっと…先輩?この人は…」

えーと、違いました。
人間でした。

「さっき言ってた、部員だよ★」
「あ、そうなんですか」

なんか、だんだん慣れてきました。はい。

「えーと、じゃあ灰原ちゃん。自己紹介してもらえるかな?」
「…灰原…ひかげ…」

うわ!暗いな!
テンションも、名前も!

「好きな物は…ミステリー小説…。苦手な物は…甘ーい恋愛小説…。」

あー、なんでだろう。
すっごく眠くなってくるんだが。

「えっと…あなた…は?」
「へ?」
「ああ、灰原ちゃんは自己紹介聞いてなかったもんね!」

あ、そっか。
えーと…

「松本拓です。よろしくお願いします」

これでいっか。

「…そう…」
『…』
「…」
『…』
「…(バタン)」
『!!』
「うお!おーい!タンカータンカー!」

という長谷川先輩の声、城野先輩はタンカーを出し…
…部室にタンカーがあるってことは、結構あることなんだろうな。

「…ごめん…なさい…。体力…が…」

…なるほど。
立ってるだけで体力は限界なんだな。
覚えておこう
「久しぶりに…話したから…」

本当に体力ないな!
よく今まで生きてこれたな!
「えーと、僕と城野先輩は灰原ちゃんを保健室に運んでくるから、今日はここまでってことで。」
「わかった。じゃあな。」
「ぇ…はい。さよなら、お大事に。」


…これで、部活一日目は終了した