「てぇ~~っ…」 おいてて、 鼻ぶつけちった。 誰かにぶつかった。 「夏梨名ちゃん?」 !? 聞こえないハズの声。 「くり、づか…さん……?」 「ごめん。痛かった?」 な、な、 「なにゆえ!!」 「ΣΣ!?」 口をパクパクと開閉させる私。 ぶつかったのは栗塚さんだった。 栗塚壱十 29歳 数ヶ月前、 放火事件の資料を私にくれた刑事さん。 私と頭一個分ちがう身長。 灰色の、瞳。 けだるそうな雰囲気。 うん、間違いない。 「栗塚さん!?」 「そうだよ?」