駆け引き×スクープ2~雪月鬼~






2人達は考えた。冴子を守ろうと…だから2人を殺すために冴子が温泉に来るよう仕向けた。




そして、事件が起こったー‥




話終わると、
一瞬の静寂が響いた。




フッ、と山内が笑った。




「…そうよ、全て私達がやった。冴子を守りたかった。あの時守れなかった代わりに、冴子を苦しめるもの、虐めるもの、全て私達が消してやると思った!!」




ヒステリックな声が響く。




「あなたにわかる!?子供をこの手で抱けない気持ち!日陰の女だから、愛した男の子供を育てられない気持ち!守りたい気持ちが!!」



「………」




「わからないでしょうね!?
私がどれだけ苦しんだか!あの女だって浮気してるのよ!早く彼と別れてほしかったのに!!けどあの女がそうしないから!!

…だから、だから私は……」




ぺたん、と床に座る。




山内は、
焦点の定まっていない目から、涙を零した。




拭うこともしない。




成田が口を開く。




「あと少しなんだ…!あと少しで冴子は、あの子を守る事ができる!あと一人を始末すれば…!」


「…ふざけるな」




月詠が成田の言葉を消す。




「何、だと……?」




成田が言う。