雨の日の思い出




部屋を見渡すと


何かおかしい


誰かがいない



翼だ!


テレビの前で
バイクのシートを枕にして眠っていたはずの

翼の姿がなかった。



翼のものであろうバックと共に。




「帰っちゃったのかな?」


さっきの夢のこともあり


なんだか寂しい気持ちになったが



眠かったせいか、そんなに深く考えずに

私はまた眠りについた。





‥‥‥‥‥



〜♪〜♪〜♪〜♪


携帯の着信音が聞こえる




『ん〜‥はい?』

寝呆けながら電話にでるノゾムの声



『あ〜まじで。わかったぁ〜。はい。はいよ〜』


その声でみんな起きたようだ


『なんかあんま寝た気がしないよ〜優唯タバコとって〜』


と、ベッドを陣取って一番熟睡したであろう歩美が言った。