「てめぇ、ふざけんな。喧嘩売ってんのか?あ゛ぁ?」


気付かれた…。


赤い髪は席を立ち、私の髪を強く引っ張る。


「ご…ごめんな…さい…。」


命乞いをする私。


「…次したら、覚えとけよ!」



私はこのクラスの人。いや、全学年の生徒から嫌われた。


さっきの出来事だけで。



でも、私には1人だけ仲間がいた。


同じクラスの安藤悠華(あんどう ゆうか)。


彼女は大人しい性格でクラスの中では目立たない。


いわゆるジミっ子だ。


黒縁メガネで背は低め。


暴力は嫌いな優しい彼女だった。