いや、許してもらわなくてもいい。
ただ、昨日の事を謝れば俺はそれだけでいい。
「なぁ、飯食いに行こうや」
俺達は近くのファミレスに行った。
昼間に行ったので混んでいた
「うわー最悪や」
腕組みしながら店内を見渡す仁。
しばらくして、やっと俺たちの番が来た。


「上手いコレ!」
俺はパフェを食いながら仁のハンバーグを
眺める。
「俺さ…唄にこくった」

ゴホッ…ゴホッ…

「ホンマか?…で?」
なんだかいつもと違う仁。
いつもならバカにしたよーに聞いてくる
のに今回は違っていた。
「…フラれた」
笑えよ…??
だけど笑わなかった…
「本気になるなよ?」
あぁ。
わかってるよ、わかってる…
でも、昨日からずっと頭から離れられへん
唄が好きやねん。
「俺、諦めきれへん」
仁は、溜め息をついた。
「諦めきれんのはわかる。せやけどお前…」
おん、俺は病人。
でも、誰が誰を好きだとしても、障害を
あったとしても好きに理由はないし
好きになったんやからしょうがないやん。