「結城」
「分かった。入れ、奥から2番目の部屋に龍斗さんはいる」
「分かった」

そんな素っ気無い会話をして、あたしは進む。

コンコン

「誰だ?」
「結城」
「分かった。入れ」

そして、入ったあたしの前に現れたのは。
記憶の中の男の子。
だけど、雰囲気が違う。

やっぱり、あの時と変わっていない。
そう、何も映してないような瞳に
グレーの髪。

雰囲気ははっきり言うと怖い。

「戦争,,,だってね」
「あぁ」
「ねぇ、なんでアタシの事知ってるの?」

ストレートに聞いてみた。
だって、気になるし。

「お前くらい知ってるよ。」

え、それって...龍蓮って知ってるの?

「俺の初恋の人じゃねぇか」