────わたしは、ルーズリーフに書いたこの手紙を、紙ヒコーキにして飛ばした。 空に、向けて。 りょうた君が引っ越した、空に。 わたしはまた後ろを振り返って、屋上の貯水タンクを見つめた。 そこには 真っ黒なスプレーで大きく “りか、あいしてる” そう書かれていた。