「リツナ…リツナ…」 ――・・ まただ…。 闇の中で あの声が聞こえる。 「リツナ…おいで…」 何も見えない中で、あたしの手は何者かによって掴まれた。 ――・・ やめてっ! あたしはそれを振りはらい、ひたすらに走った。 「リツナ…あぁ…リツナ…」 あたしを呼ぶ声が小さくなる。 「リツナ…リツナ……」