その瞬間 『あぁ…よくやった。ありがとな、鉄』 鉄之助の耳に届いた懐かしい声。 それは不器用に優しい、あの日聞いた土方のものと同じ。 「…副、長…?」 降ってきた声に鉄之助の中からいろいろな感情が一気に沸き上がる。 哀しみも 嬉しさも 言い表わしがたい複雑な感情も全て。 そしてその全てを投げ出すように鉄之助はその場に泣き崩れた。 「ふく、ちょ…副長────────ッ!!!!」