私の視線に気付くと、私の方にコツコツと高いヒールを響かせながら歩いてきた。




「あら、葵。久しぶり。」




「ご無沙汰しております…」




自分でもよくわかるほど、緊張している。



何故だかわからないけれど、何かが壊れそうな、嫌な予感がした。




「今日はね、お話があってきたの。」




「お話、ですか…?」




「そう、大切なお話が。」




―ドクン




やだ…、どうしよう…



凄く、怖い―…