―葵side


最悪、最悪、最悪っ!!


あれから高知に帰った私は勿論不機嫌のまま登校をした。


本っ当に最悪!ありえない!!


「葵♪おはよう!」


と柚寿がいつも通りに声をかけてきた。


「…って葵?!!凄い怖い顔してるよ?!大丈夫?!」


ははは…


大丈夫なんかじゃないよ…


「仕方ない!この柚寿様Glitterの限定版DVDを見せてあげよう!じゃぁ、放課後、家ね。」


Glitter…


そうだ、あいつが言ったことは全て嘘。


そんなに有名な人と出会うなんてことない!


よし!確かめよう!


実際に目で見てあいつがいなかったら、すっきりするだろうし、夢かもだし!


「うん!見る!行く!有難う!」


「葵がそんなこというなんて珍しい♪」


柚寿が嬉しそうに言った。



そう、まさかもっと頭が混乱するとも思ってもいなかった―…