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そしてついに収録の日がきた。



うん、大丈夫。



精一杯気持ちを込めて練習したから―…



「葵ちゃん、おはよう!」



「お、おはよう!」



「はは、何かんでんの(笑っ)」



そう言って笑ったのはもちろん朔斗で、



私のドキドキは高鳴る一方。



「そう言えば今日、歌の収録なんだって?頑張ってね!」



「うん!有難う!」




何故だかあれ以来朔斗が凄く優しい気がする。



ううん、気じゃない。



どうしてかなぁ…



けど、そんなことを考える余裕が、



今の私にはなかった。



ねぇ、今、



唄います―…