『あ、篠ノ宮さん、こちらが今回フルートを指導してくださる、坂本歩さん。』


いやいや、先生のことは、もちろん知ってますさ…


『有名な指導者の方だし、ね、やってみないかな?』


そう付け足して言われた。


すると先生も


『受験曲や大会の曲も扱うから結構良いと思うし、レッスン代もそちらさんが払ってくれるらしいから、お得だし、どうかね?』


先生は私の家のことも知ってるし、


先生に言われたら断れるわけがない。


で、結局、


『はい…やってみます…』


と答えてしまったのだ。


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