「仁ーっ!!来たよっ!!」 そう言って、お墓の前に立つ。 そしてこれから… 「あのね、私、フルートが今までみたいに吹けなくなって世界が真っ暗になったの。」 どれだけフルートが好きなのか、改めてよくわかったんだ。 「あぁ、もう私は駄目なんだ、フルート吹けないんだ…って。けどね…」 あの時のシーンが蘇ってきて、頬に温かいものが伝ってきた。 「諦めるなって…仁がそう言ってくれてね、思ったの。」