それからスラッと吹けた。 良かった… 気のせいだよね… と少し安心して吹いた。 が、終盤に入った時、 また、指が動かなくなった。 私は自分の指を見つめた。 何かを疑うように…。 気のせいじゃ…ない… 「篠ノ宮さん…?」 私の異変に気付き、先生が心配そうに声をかけてきた。 「…先生…」 私は自分が怖くなった。 「指が動きません…」