今の私には、“愛”だなんてよくわからない。




“愛”の意味なんて…温かさなんて…




わからないよ…




「葵…?」




何の反応もない私に、朔斗が優しく声をかける。




「…わからない…」




「何が…?」




そう柚寿が聞く。




「…愛って、何だかわからない…っ…」




けど、朔斗の“愛してる”の言葉に、凄く胸が熱くなった。




「朔斗…っ、もっと…」




そう言うと朔斗はまたギュッと抱き締めて




「愛してるよ、葵。大丈夫だから…」




と言ってくれた。




その言葉に安心して、私はまた眠りについた―…