―葵side 小さい女の子が割れた硝子の前に立っていた。 小さい頃の私だ… そうだ… お母さんとお父さんと一緒に写っている写真を大切に写真立てに入れて持ってたんだ… そしたらお義母さんが投げちゃったんだ… その時、思ったんだ。 割れた硝子は、もう二度と戻らないんだって… お父さんとも、 もう、戻らないのかなぁ―… 気が付けば、光が見えた。 「…ぃ!葵…!!」 目を開けば頬に温かさを感じた―…