「誰って葵、あんたの彼氏でしょ。」 私の彼氏…? 「あーおい?」 考えこんでる私に柚寿が不思議そうに、どこか心配そうに呼んだ。 「私、知らないよ…?」 「何を?」 「この人のこと…。名前だって知らない…」 「へ…?」 「彼氏だなんていないし…」 「葵!?どうしたの!?具合でも悪い!?」 柚寿がいきなり私の肩を揺すり、必死に聞いてきた。 「悪くない…」 「………。」 この時私は、自分の異変に気が付いた。 「私、どうかしちゃったの…?」