ラブトラップ

「あのね。
 私が彼氏とのランチも断って、二人でこうやってお昼を食べてあげてんの。
 その、ありがたさ、分かってる?」

南が眉を吊り上げた。
――怖っ

「じゃあ、どうしたら上々って認めてくれるのよ」

膨れる私に、はぁ、と、南はオーバーにため息をつく。

「そうでしたそうでした。
 アンタは片想いさえ未経験な可愛そうな人でした」

やれやれ、と言うと南は私の反論も待たずに言葉を続ける。

「そうやって偶然に任しておいて、いつまでに情報をゲットするわけ?
 全てをゲットしたときには、ヤツの彼女は早川さん~っていう情報も含まれてました、なんてことに、なってないといいけどね」