あのライブ以降、美虎の人気も急上昇のようで、休み時間に恐る恐る美虎に声を掛けてくる女子が増えてきたように思う。

もちろん、私はその輪に加わろうなんて思わない。

だって――。
嫌じゃない?

私の些細な変化を、美虎に読み取られるようなことでもあったら――。
そう思うだけで、怖くなる。


だから。
美虎と視線が合うたびに、私は慌てて視線を逸らす。