「拗ねない、拗ねない」
と、南がさらりとしたショートヘアを揺らしながら、殊更大人びた笑みを見せる。
「だって――。
南は勝手に私の話をコイバナだとか言い出すし」
「じゃあ、何?
恋が始まる寸前のドキドキを私と共有したいとか言い出すわけ?」
「そ、そうじゃないけど――。
やっぱり、恋なのかな?」
不安そうに聞く私に、南はニカッと笑う。
「当たり前じゃない。
ここに来てもう、30分近く経つけど、アンタ、ヨシトラって名前何回出したと思ってんの?
ちなみに、一週間前一緒に食事したとき、アンタの口からヨシトラって名前を聞いた回数はゼロだったけどね」
と、南がさらりとしたショートヘアを揺らしながら、殊更大人びた笑みを見せる。
「だって――。
南は勝手に私の話をコイバナだとか言い出すし」
「じゃあ、何?
恋が始まる寸前のドキドキを私と共有したいとか言い出すわけ?」
「そ、そうじゃないけど――。
やっぱり、恋なのかな?」
不安そうに聞く私に、南はニカッと笑う。
「当たり前じゃない。
ここに来てもう、30分近く経つけど、アンタ、ヨシトラって名前何回出したと思ってんの?
ちなみに、一週間前一緒に食事したとき、アンタの口からヨシトラって名前を聞いた回数はゼロだったけどね」


