ラブトラップ

「ばっかねぇ」

ふっと、同い年のくせに南はお姉さんのような顔をして、こつんと私の額を軽く叩く。

「どっからどう見ても恋だって」

「そっかなぁ。
 気の迷いかもよ?
 だって、急に昨日美虎のことがかっこよく見えたのだって、何かの錯覚かもしれないし」

「あのねぇ」

南は洋画で見るアメリカ人のように、オーバーに肩を竦めて首を横に振る。