ラブトラップ

もちろん、事態についていけないのはメンバーの中で私だけ。

他の四人はスタジオで練習していたときより、もっとずっと元気に飛び跳ねて、その場を楽しんでいた。

「こんなに盛り上がってるんだし――。
 後一曲、やってもいいでしょう?」

ボーカルの美虎が、司会者に向かってマイク越しにそう聞いている。

その聞き方には、否定を言わせない強さと、僅かに媚びるような甘えた色がバランス良く混ざっている。


さらに、盛り上がるオーディエンスに、司会者は苦笑しながら

「特別に」

と、許可をくれた。