珍品堂都立家政店

自宅マンションのバスタブに浸かって、僕は考え事をしていた。


来週結婚式を控える友人たちのことを。


友人たちと云うのも、


新郎新婦ともに会社の同期で、


その二人の結婚式であるためだ。


本来めでたい、祝福してあげたい気持ちを持っていなければならないのだが、


正直な処、僕は後悔をしていた。


僕を含めた新郎新婦の三人は、


仕事帰りによくよく飲みに行く間柄でもあった。


いつしか、そんな三人の間に微妙な恋愛感情が芽生え始めていた。


新婦である彼女から僕、新郎から彼女に。



ある日、僕は彼女と二人で飲みに行くことになり、こう告げられた。


新郎から付き合ってくれないか、と持ち掛けられていること、


そして、遠距離恋愛中の彼女がいることも知っている僕のことを意識しまっていることとを。


僕はその場でこう云ってしまった。


「仲村はイケメンだし、


ちょっとでも気があれば付き合ってみれば、それに僕は今の彼女と別れらんないし」



それから間もなく、三人で飲みに行くこともなくなり、


二人は付き合うようになった。