珍品堂都立家政店

呆気なくその日はやって来た。


京子と昼食に蕎麦を食べに行った日以来、

僕の心は揺れ続けていた。


京子とちゃんと話がしたい。


そのことばかりを考えていた。




考えるだけで日にちは過ぎて行き、


気が付けば京子達の式に向かう朝を迎えてしまった。


部屋を出て、都立家政駅に向かう途中、


あの看板が再度、僕の目に飛び込んで来た。