「私ムリ!」


「そんなこと言ったら
こっから出れないよ?」


「ん゙ー…」


「ほら、

手伝ってあげるから」


羽崎が手を差し延べた。



「かなり高いじゃんか…」


窓枠までのぼれたが
降りられない。


「もしかして…
高所恐怖症?」


「うるさいなあ…」


「来い!」


羽崎は両手を広げた。



「は?」


「俺がキャッチする」


「何言ってんの」


「だって野球部だし?」


「あたしはボールじゃないっ」


「そっか」


「はあ…
私違うところから出る」


「えっ
大丈夫だって」


「ムリ!」