『じゃ、じゃあ智也先行ってて良いよ?』
「何だよ…別に一緒に行けばいいじゃん。」
『………』
だって智也と一緒に登校して質問攻めにあうのは絶対私!
しかも智也はまぁまぁ格好良いし…。
多分幼なじみと言っても皆聞いてくれないだろう…。
はぁ……。
きっと一緒に登校してきたら私は今日ヘトヘトで家に帰る事になるだろう。
「何?そんなに俺と一緒に居るの嫌なのか?」
『いや……そういうわけじゃないけど…』
「だったら良いじゃん。よし、行くぞ!」
私の手を掴みながら玄関まで向かっていく。
『えっ…!ちょっと待ってよ…。』
「ほら。早くしないと遅刻するぞ!」
『えっ!』
そう言われて初めて気付いた。
すぐ時計を見てみると…いつもより断然遅い時刻。

