先輩と甘い恋 ~Sweet☆Love~




「待ってよ。渡辺ー!」


「渡辺さーん!」


「椎榎ちゃーん!」


いろいろな呼び方で椎榎の事を呼んでいる男の子達。


「あーもうっ!ごめんね美空。本当に…。」


申し訳なさそうに椎榎が言う。


『いや…私は大丈夫なんだけど…。椎榎こそ大丈夫?』


「うん…あたしは全然平気。ってかいつまでついて来るきよ!」


そう言って呆れている椎榎。


私も少し警戒しながら後ろを向くとまだまだ人がたくさんいる。

改めて椎榎の大変さを知る。


「次曲がるよ!」


『うん。分かった!』


だんだんずっと走っていて疲れてきたが楽しい気もする。


曲がって走って行くと男の子達が誰一人ついて来なくなった。


「やっとまいたみたいだね!それにしても疲れたわ…。」


校門を出て壁に寄りかかりながら椎榎が呟く。


『確かに…。あんなに走ったの本当久しぶりだよ…!』


疲れたけど本当に何故か楽しかったなー……。