バターン


「んで?!
私に何を隠してるの?」
(どうせあの女どもの悪戯にイライラしてるんだろうけど…)

曇り空の下、私は梨花を問いつめた。


「…別に。」


そんな私から梨花が目をそらす。



「別に…
って何よ!
絶対何かあったでしょ!」


「本当になんでもないよ。

つか、飯食べよ!腹減った。」

話を強引にそらして、梨花はお弁当を広げ始めた。


確かにお腹すいた…

よし!
弁当を食べながら聞き出してやる!



私もお弁当を広げようとした時梨花が固まっていた。


「…どした?梨花」


「う、わぁ…。
弁当入れてくるの完璧に忘れてるよ何やってんだろ」


「は?」
(梨花の弁当箱を覗きこむと、見事に空っぽだ…)



「伊織、わりぃ。
ちょっと売店でパンでも買って来るわ。」



先に食べてて…
って言い残して梨花は売店に走って行った。