｢ただいま〜｣




(はぁ…
慣れないことをしたせいか、
今日は疲労感がハンパない…)


玄関でため息をついてると、
弟が横に来てニヤニヤしだした。



｢拓海…なに？

彼女の自慢話だったら今カンベンしてよ。
姉ちゃん疲れてるから…｣


(どうせまた自分のバカップルな話を聞いてほしいんだろ…)


｢疲れてる？
だってさっきまで彼氏とラブラブだったじゃん。

あぁ、

お別れしたからさみしいのか｣





！！！！！！！！




｢なっ
なんのことかしら？｣



明らかに声がおかしい。


ってか、なんで知ってんだ？！



｢隠すなって。
さっき本屋の前に男といたじゃん。
この頃様子がおかしいのもアイツがらみだろ？｣


合ってるけど…
合ってなーい！！


私はさっきまで大変だったのに……


ムカムカ


｢姉ちゃんもよくあんな猫かぶったまま付き合えるよなぁ…

流石と言うかなんと言うか…｣


プチッ



｢あ"ぁ？
拓海アンタさぁ、
なめた事言ってるとはり倒すよ？

はぁ、
アイツは、前に話したヤツ。
ブラックな私をうっかり見られた黒沢。
んで、色々あって部活のマネージャーになったから送ってもらったの。
そんだけ。

変な勘違いすんじゃねぇよ、ガキ！｣


黒沢の相手をしてたせいか…
イライラがピークで、
思わず弟に八つ当たりしてしまった…



｢なんだ…
彼氏違うのか。
まぁ姉ちゃんのその性格だったら男出来るわけねぇか。
しかも意外とイケメンだったし…｣



(動じない弟…

てか、黒沢の話はムカつくから終わらしたいなぁ)


｢あ〜
そうね、確かにイケメンだな。

はぁ…


んで、アンタもうご飯食べたの？
私これからは部活でこのぐらいに帰ってくるからご飯は自分で何か買って食べな。

遅くても良いんだったら姉ちゃん作ったげるけど…｣



｢ああ、姉ちゃん疲れてるからいいよ。
今日みたいに何か買う。｣


(…手間が省けるけど、
かわいそう…かな？)