ふーんふんふーん♪


よしっ、できた!


髪型OK!

メイクOK!

制服OK!

伊織スマイルOK!


うん、今日も可愛いい。

若干、昨日カラオケで歌いすぎたから声がかれてるけど…
でも楽しかったな〜



部屋で鏡を見ながら身だしなみをチェックする。




「よしっ
今日こそは黒沢をオトしてやる!」






ガッツポーズをとって、
気合い充分で登校した。





…………………………………




ガラッ

と教室の戸を開け、
クラスメイトにいつもの通りの『ピュアスマイル』を振りまく。




教室の後ろの方の席に目をやると、
そこにはまた顔が歪んだ梨花が私を見ていた。

たぶんまた私の可愛いさに顔が歪んでるんだろ。失礼な。





そうやっていつも通り授業を受けていた。





♪キーンコーン
カーンコーン♪






さぁ、
楽しい昼休みの時間〜




カバンから取り出したお弁当を持って屋上へ向かおうとしたら
急に背後から声がした。



「一緒に行ってもいいか?」



と梨花が近寄ってきた。


びっくりした…


「うん。
いいよ、てか屋上行くんだけど」



ああ。と言いながらついてくる梨花といつも一緒にいる金魚のフンが驚いた顔で大声をだす。


「ちょっと梨花!
どこ行くの?しかもそいつと!」



(そいつって何や!
みんな口悪いなぁ…)


とシカトこいて私はカラカラと教室の戸を開ける。

梨花はついて来て、戸を閉めながら女どもに向かって言った



「どこって…
めし。
んで伊織はあたしのダチだから、手だすなよ…」



カラカラ

ピシャン