「失礼ですけど…そんな風には見えません」 「そうか…」 「来い」 「えっ?」 ヨシさんは私の手を掴む。 「目を瞑れ」 私はヨシさんの言われるままに瞳を閉じた。一瞬だけ…体が浮いたような感覚に 襲われるが、瞳を開けると私たちは玄関前に立っていた。 「濡れたままだと…風邪引くだろ?着替えて来るといい…」 ヨシさんは力で私をテレポート(瞬間移動)させてくれた。 亜希良からヨシさんには不思議な力があることは知っていた。 さほど驚くことはなかった。